BNeffectorは以下の手順で音量を設定します。


1. 元のファイルを変換し、浮動小数点形式で保存します。

2. 保存したデータに係数を乗じます。この係数が音量レベルを決定します。

3. 浮動小数点形式のデータを16または24ビットの整数に変換します(注)。


係数が大きすぎれば音はクリップしてしまいます。小さすぎれば、変換されたwavファイルは再生 システムの能力を十分に生かすことができず、ノイズや歪を増加させます。

係数の決め方は二通りあります。


·  個別音量最適化
BNeffectorはそれぞれのトラックに対して異なる係数を用います。それぞれのトラック の音量はクリップを生じない最大値に設定されます。

·  全体音量最適化
BNeffectorはすべてのトラックに対して同じ係数を用います。それぞれのトラック間の 音量差はそのまま保存されます。トラックが相互に関連がある場合、例えばすべてのトラックが同じアルバム から選択されている場合はこちらの方法を選択してください。


複数のトラックが連続化されている場合、BNeffectorはたとえ個別音量最適化が指定されて いても連続化されているトラックに対しては同じ係数を用います。詳しくは”トラックを連続化する”を参照して ください。

(注) この手続きを再量子化と呼びます。BNeffectorは再量子化に際してはディザを用います。ノイズ シェーピングは行なっていません。